FXは数年に主婦がFXで数億万円稼ぐというニュースが流れ、一時期話題になりました。話題になった原因はその主婦が脱税をしていたからなのですが。。。
そんなニュースから数年たった今でもFXの人気は衰えません。
FXとは何なのか?についてですが、多くの方が「外国の通貨を売買するもの」という認識しか無いようなのです。
そこで今回は「FXとは何か?どういう魅力があるのか?どのように稼げば良いのか?」ということについて超初心者の方にも分かるように説明していきます。
またFX超初心者のために「FX用語集」をまとめました。

本文ではできるだけ専門用語を省いてわかりやすく解説していますが、こちらを一読しておくとスムーズに理解できると思います。
FXとは?
FX(外国為替証拠金取引)の意味
FXとは英語の”Foreign exchange margin trading”の略で、日本語で「外国為替証拠金取引」といいます。
多くの方が認識している「外国の通貨を売買する」という意味で概ね正解です。
もう少し詳しく説明しましょう。
外国為替取引とは?
そもそも為替とは何なのでしょうか?
為替(かわせ)とは、現金以外で金銭的な取引をする方法を言います。小切手とか手形とか聞いたことがあると思いますが、それです。
なので外国為替取引とは、異なる国間で通貨を取引することです。日本円でユーロや米ドルを買ったりすることですね。
外国に行く際の両替をイメージしていただくと分かりやすいと思います。
証拠金とは?
証拠金とは簡単に言うと、担保として預けるお金のこと、その範囲内で取引できる仕組みのことです。
FXでは取引する際に業者に口座を開設する必要があるのですが、その口座に担保として預けておくお金のことを言います。
後述しますが、実際に取引する金額とこの証拠金とは異なります。証拠金の数十倍の金額で取引することが、このFXの魅力ですね!
少しまとめると・・・
FXとは証拠金を担保として外国の通貨を売買して利益を得ることです。
FXの稼ぎ方
通貨の売買差額で稼ぐ
ニュースで「本日、米ドルは〇〇円の円安(円高)となりました」と言っているのを聞いたことが無いでしょうか。
通貨の価値というものは常に変動していて、この異なる国の通貨の交換比率のことを為替レートと言います。
FXではこの為替レートの変動を利用して利益を得ることができるのです。
外国の通貨で一番馴染みのありそうな米ドルを例にしてみましょう。
・例えば1ドル=100円のときに・・・
1,000ドルを日本円100,000円(=1,000ドル×100円)で買ったとします。
為替レートの変動で1ドル=110円(円安)になり、先程の1,000ドルを売ると
1,000ドル×110円=110,000円となり
10,000円(=110,000円-100,000円)の利益が出ることが分かるでしょうか。
もちろん1ドルが90円(円高)になれば、逆に損失を出すことになります。
スワップポイントで稼ぐ
FXでは通貨の売買差額で稼ぐことで大きな利益を上げることができるのですが、もう一つ、金利差を利用して稼ぐ方法があります。スワップポイントという方法です。
スワップポイントとは金利差調整分という意味で、2国間の金利差のことを言います。
金利の低い通貨で金利の高い通貨を買い、1日持っておくと高金利-低金利÷365分の金利を得ることができます。
例えば金利3%の通貨で金利5%の通貨を10万円分買うと、2%(5%-3%)の1日分(100,000×2%÷365日)約5.4円の稼ぎです。これを1年間持っておくと2,000円になりますね。
日本円で貯金をしておいてもほとんど金利が付かないので高金利の通貨を持っておいたほうがお得だ、と思った方もいるかもしれませんが、僕はこの方法をおススメしません。
次の「FXの魅力!とリスクも理解しよう」の章で解説します。
FXの魅力!とリスクも理解しよう
FXでどのように利益が出るのかお分かりできましたでしょうか。
先程の例では1ドルの値段が10円も変化しましたが、実際にはなかなかそこまで大きく動きません。
それでも大きく稼げている人がいるというのは事実です。それだけ魅力があるのです。
そんなFXの魅力と、それと同時にリスクも理解しておきましょう。
FXの魅力とリスク
レバレッジで少額の証拠金で取引が可能
レバレッジとは「てこの原理」のことで、FXでは証拠金の25倍まで金額での取引ができるということです。
先程も言ったように変動レートが数分で1円も変動することはまれで、実際には数銭から数十銭くらいしか変動しません。
そこでこのレバレッジを利用することによって証拠金10万円が250万円分の取引ができるようになります。
例えば、250万円分の取引で251万円を得た場合、1万円の利益があります(251万円もらえるわけではないですよ!)。
10万円が11万円になるのですから、かなり大きな利益になりますね。プラス10%です。
少額で大きな利益が得れるという魅力がわかりますね。
もちろんレバレッジを大きくするとそれだけリスクも負わなければいけません。
10万円が9万円になればかなりの損失ですよね。
初心者の方は大きくても5倍までのレバレッジで取引しましょう。
FXは通貨の値が下がった時でも利益を出せる
これまで「通貨が安いときに買って、高くなったら売る」という例をあげていましたが、実はFXは「高いときに買って、安いときに買い戻す」という取引もできるのです。
外国通貨を持っていないのに売ることができるの?と思われるかもしれませんが、こういった取引ができるのもFXの魅力の一つです。
景気の良し悪しに関係なく利益を出すことができるということを覚えておいてください。
24時間取引できる
株式の取引と違い、FXでは24時間取引ができます。
サラリーマンの方だと株取引時間と仕事に時間が被っているのでなかなかできません。
FXの場合だと仕事終わりや前に取引することが可能なのです。
24時間取引できますから、サラリーマンに限らずいろんな職種の方に向いていると言えるでしょう。
・・・しかし、ここでもリスクがあります。
FXを始めた頃というのはチャートをず~っと見ています。僕もはじめはそうでした。多分みんなそうです。
これの何がリスクなのかというと、ついつい徹夜してしまうんですよ。
常に変動する為替レートを見ていると時間が立つのが本当に一瞬です。30分位で夜が明けます。
副業でする場合はしっかりと時間を決めて取引することが大事ですよ!
手数料がかからない
手数料というものがありません。これにリスクはないですね。口座開設費もないですよ。
ヤッター!と思っていてください。
でも手数料に似た「スプレッド」というものがあります。
スプレッドとは何かというと「通貨の取引の売値(BID)と買値(ASK)の差」の事を言います。
FX業者によってスプレッドは違います。
このスプレッドは安いところで1ドル0.3銭くらいです。0.28銭というところもあります。
1ドルの買値が100円の場合、売値は99.997円で取引されますので、1ドルを買った瞬間に0.003円分の損失が出ているということです。
これが手数料の代わりのようなものですね。
スワップポイント生活のリスク
「外国通貨を持つだけ!スワップポイント生活」「めざせ!スワポで悠々自適生活」といって高額で外国通貨を買わせる謳い文句がはやりました。
確かに高金利の通貨を持っていれば金利を得ることができるのですが、通貨自体のレートが下がるというリスクを理解していなければなりません。
スワップポイント狙いで人気の通貨「トルコリラ」が良い(悪い?)例です。
トルコリラは2004年には1リラ=50円で取引されていましたが、2019年現在、1リラ=約18円となっています。半分以下まで価値が下がっています。
レバレッジをかけていたら損失は半分では済まされません。高金利を得る以上の大きなリスクです。
ここまでは「FXとは何か?」について説明してきました。ここからは為替レートの分析方法や取引するうえでの心構えなどについて知っていきましょう。
為替レートの分析
ここまで読み進めていただけたなら「FXで稼ぐならスワップポイントより売買差益のほうが魅力だ」ということを理解していただけていると思います。
そこで重要になるのが為替レートの分析です。レートが上がるのか下がるのかを分析できないと利益を得ることはできません。
為替レートの分析で知っておいてほしい分析はテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2つがあります。
テクニカル分析
まずテクニカル分析ですが、為替レートの変動を視覚化したチャートというものを使い分析する方法です。
詳しくは次の記事で見てください。

FXで利益を出すためにはチャートの分析、テクニカル分析は欠かせません。しっかりとチャート、ローソク足について理解しておきましょう。
またFXのテクニカル分析に欠かせないのが「テクニカル指標」というものです。テクニカル指標はチャート上がどのように流れているのかを把握するのに役立ちます。
詳しくは次の記事へ・・・

テクニカル指標に続いてもう一つ重要な分析手法なのが「チャートパターン」を知ることです。チャート上のローソク足の動きにはよく似た形を形成することがよくあります。いろんなパターンを知ることでトレードに自信が持てます。
チャートパターンについてはこちらの記事をお読みください。

FXトレードにおいてテクニカル分析は欠かせません。一つ一つしっかりと読み込んでおきましょう。
ファンダメンタルズ分析
続いてファンダメンタルズ分析とは国の経済状況で為替レートの変動を分析する方法です。
各国で発表している経済指標をもとに分析をしますが、株の取り引きと違いFXの分析は数段難しいですが、無視するわけにはいきません。
経済指標の発表時にレートが大きく動くことがあるからです。
僕の場合はテクニカル分析をメインに重要度の高い経済指標の発表時前後には取引をしないことにしています。
為替レートの変動の要因、テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析については次の記事で解説しています。FXで為替レートを分析することはかなり重要なので読んでおいて損はないです。

FXのトレードスタイル
FXなど金融取引をするうえで知っておいてほしいトレードスタイルは次の3つです。
- スキャルピング
- デイトレード
- スイング
FXのトレードスタイルについて詳しくは以下のリンクで説明していますので、参考にしてください。

トレードスタイルは自分の性格や環境によって得手不得手なものがあるかと思います。
スタイルによって勉強の仕方も異なりますが、1度すべての方法で取引するのがおススメです。
実際に取引をしてみると個人の性格や環境によって使い分けるよりも「今日は少ない値幅でたくさん取引しよう(スキャルピング)」「夜までジリジリ上がりそうだからそれまで低レバで保持しておこう(デイトレ)」「大きい波が来たから2週間ぐらい待ってみよう(スイング)」というように状況に応じて対応したほうが良いことがわかるでしょう。
FXのリスク管理
FXトレードをするうえで、リスク管理はとても重要です。個人的にはレートを分析するよりもリスク管理をかなり重要視しています。
なぜかというとFXにおいて勝率100%ということがほぼ不可能だからです。
例えば9勝1敗でも1敗で大損してしまい、9勝分の利益以上の損失を出してしまうということは初心者のころにはよくある話です。もちろん僕も経験しました。
ここでは僕が注意しているリスク管理方法をご紹介します。上から順番に重要度は高いです。
低レバレッジ
FXの魅力であるレバレッジですが、僕の場合は25倍というレバレッジでは取引をしません。
初心者のころはビギナーズラックで25倍で取引をし、大勝や大敗をしていました。非常にスリリングでした。いい思い出です。
普段トレードするときは1~2陪くらいのレバレッジでしか取引をしません。
レートが大きく逆に動いても損失を小さくできるし、損切しないでも気にせず次の取り引きができるという魅力があることが低レバレッジの魅力です。FXでは大きく勝つことよりも「負けないこと」を忘れないでください。
急に大きく利益を上げることはできませんが、小さく勝ち続けると最後には大きな資産が出来上がっています。
ポジション管理
ポジション管理とはどういう意味かというと、自分が所有しているポジションの量、損益とその値幅を把握しておくということです。
もちろんポジションを管理するだけではなく、ポジションをさらに買ったり売ったりします。あまりなじみのない言葉と思いますが「ナンピン(難平)」と呼ばれる方法です。
ナンピンとはレートが反対に動いたときに買い(売り)増しをし所有ポジションの平均を有利にすることです。ナンピンを無限に繰り返せば勝率100%が可能なのですが、資金に限界があるので無限にというのは不可能です。
そこで先ほどの低レバレッジでの取引が有効になってきます。
このナンピンを繰り返すと結局ハイレバレッジで取引することになってしまうので、もちろんやりすぎには注意です。
僕は有効な時には使いますが、FX界ではナンピンは嫌われています。ご注意を。
損切
損切とはポジションに損失が発生しているときに決済することです。逆は「利食い」といいです。
「低レバレッジ」と「ナンピン」があれば損切はあまりいらないのですが、大きな流れが思惑と反対になった時には損切をしたほうがいいでしょう。
FX初心者の方は損をしているとなかなか決済をできないと思います。誰でも通る道です。しかし損切ができないとFXで稼ぐことはできません。
勝っているトレーダーはポジションを持つ前に損切りするポイントを決めています。損を出していると気持ち的にポジションを手放せなくなるので、あらかじめポイントを決め機械的に操作しているのです。
損切は絶対に極めてください。ボタン1つ押すだけです。
FXはデモトレードより実際にトレードしたほうが勉強になる
初心者向けのFXサイトを見ると「デモトレードで成績を出してから実際にお金を使って取引をする」ということを推奨しているところが多いですが、僕の経験上デモトレードではあまり練習にはなりません。
せいぜい取引方法の確認程度です。
デモトレードの場合は実際にお金をかけているわけではないので、為替レートが上下してもさほど緊張感がありません。これでは心理的な要素で成績が大きく左右するFXトレードの練習にならないのです。
そこでまず10万円を証拠金に取引を開始することをおすすめします。
10万円だと少しの損で9万円台になり、1桁減ってしまい15万円で取引するよりも臨場感を感じることができるのです。
そして10万円で何回も取引をするうちに自分に足りていない知識がわかり、勉強のモチベーションにもなります。さらに10万円だと全額を損失してしまってもバイトなどで取り戻せる金額です。
繰り返しになりますが、FXにおいてデモトレードは取引方法の確認程度にしかならず、たいして練習になりません。
FXの買い方・売り方
FXで大切な心構えは伝わったでしょうか?
では実際のトレード方法をご紹介します。
FXの取引は「注文」→「約定」→「決済」という流れです。
具体的に見ていきましょう。
新規注文
まずは通貨を買ったり売ったりするために新規注文します。エントリーするとも言いますね。
エントリー方法にもいろいろありますが、初心者の方にとって分かりやすいのがチャートを見ながら注文を出す「成行注文(なりゆきちゅうもん)」という方法です。チャートを見てここ!というときに売買のエントリーをするという単純な方法で、僕も多くの場合この方法を利用しています。
他にもエントリーするポイントを決めておいてあらかじめ注文を出しておく方法などもあります。
約定(やくじょう)
続いて注文した取引が成立することを「約定する」といいます。約定した状態が「ポジション」です。
注文したレートと異なるレートで約定してしまうこともあり、それをスリッページと呼びます。注文してから約定までの処理時の状況で発生する可能性があります。
FX業者により約定力が異なるので、はじめてFX口座を開設する際に約定率の高さなど気を付けたいところですね。
決済
最後にポジションを決済して利益(損失)を確定させます。
決済の際にも成行注文や取引したいレートで予約しておくことが可能です。
以上が、FXの注文してから利益(損失)が出るまでの大まかな流れです。
注文方法もたくさんあるのでデモトレードで慣れておきましょう。
まとめ:初心者のためのFXの基本と稼ぎ方
ここまででFXというものがどんなものであるかがわかっていただけたと思います。
少し長くなってしまったのでまとめてみることにしました。
- FX(Foreign exchange margin trading)は日本語で外国為替証拠金取引のこと
- FXは異なる国の通貨の売買で利益を得ることができる
- リスクがあるがスワップポイントあり
- レバレッジで少額の証拠金で利益を得れる!損失が出るリスクもある
- 景気の良し悪しに左右されずに利益を出せる
- 24時間取引可能
- 手数料が無料。スプレッドがある
- 為替レートの分析は超重要
ということです。
初心者の方は一攫千金を狙ってレバレッジを大きくせず、リスクを減らして取引をしましょう!
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